創業180年 ふぐ糠漬粕漬本舗 あら与

屋号説明

猛毒を持つふぐの卵巣を無毒化し、類希なる美味へ。
創業180年、自然の素材と伝統の製法にこだわり続けています。
北前船が運んだ伝統の味をご賞味ください。

歴史と伝統

徳川時代より明治中期まで、本吉港(現・美川港)に北前船が出入した頃、北海道より陸揚げされた商品の中に皮落鰒・干鰒・塩鰒があり、その塩鰒を米糠に漬込み賞味したのが始まりとされ、保存食として冬のきびしい北陸には欠くことのできない食べ物になりました。今なお当初の製造方法を継承し、当地では、お正月料理に欠かせない「鰒(福)の寿し」がふぐ糠漬けの元祖であり、その後、肉質だけを糠漬けにしたものが、現在ある「ふぐ糠漬け」となっています。

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自然の素材と伝統の製法へのこだわり

あら与の糠漬け・粕漬けは自然の素材と伝統の製法にこだわり続けています。
猛毒を持つふぐの卵巣を無毒化し、類希なる美味へ。その製法は古来からこの地に受け継がれてきた、他に類を見ない独自の製法です。猛毒のふぐの卵巣を発酵の技術で無毒化するメカニズムは未だ多くのナゾが多いだけに、日本国内では石川県でしかふぐの卵巣を調理・販売することが許可されていません。

≪猛毒の卵巣を珍味に変える伝統製法≫
6月に能登沖でとれたふぐにしか卵巣は入っていません。そのふぐの卵巣を取り出し、30%の塩で撒き塩漬けにして1年間貯蔵します。その後水で洗って、糠と少々の糀で木樽に本漬けし、ふた梅雨を待ちます。
この間花に水をやるように、鰯の塩漬け汁を絶えず漬け樽にさして、空気中の悪玉の微生物を遠ざけます。2年半から3年で毒が消えることは経験で知っていますが、そのメカニズムはいまだに解明されていません。塩の浸透圧で一部毒が流れ出てさらに糠に漬けることにより微生物の発酵作用でゆっくりと、毒を分解するのだと言われています。
右の写真は6月に能登沖で捕れたごまふぐの「卵巣」です。
美味しそうですが毒の塊です。体の3分の1もあるふぐの子が加工できるのは
石川県のみ。他県から持ち込めないので製造数は少量です。

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安心、ふぐの子

伝統の味を残すためにあら与や他の同業者が募って「社団法人石川県ふぐ加工協会」を昭和55年に結成いたしました。毒性検査済みの製品にはこの「社団法人石川県ふぐ加工協会」のラベルが必ず貼られています。

(財)石川県予防医学協会による「毒性検査」も出荷ごとに厳密におこなわれています。
( 毒性基準値[10マウス]未満をクリアをしています )
あら与では上記基準よりさらに厳しい5マウス未満となっています。