赤木さんのデビューは21年前にさかのぼります。
その当時、個人作家の作る漆器はハレの場で使われるもの、 高価で扱いにも気を遣わねばならない、敷居の高い世界にありました。 そこに登場した赤木ワールドは、いっきに漆の楽しさを日常に近づけてくれました。 赤木漆器の特長である和紙貼りされたマットで柔らかな表面は、 普段使いの土ものの器と気持ち良く響き合い、 テーブルの上がぐっと引き締まります。日々の食卓にキチンとした漆器が並ぶ豊かさは、 この国ならではの喜びではないでしょうか。 今回ご紹介する重箱も、シンプルでプレーンな赤木スタイル。 余分な加飾を排したスッキリとモダンなテイストのなかに、 つねに過去の優品に学んできた赤木作品独特の品格が感じられます。 お正月はもちろん、季節ごとの集いやホームパーティーにも活躍してくれる オールラウンダーではないでしょうか。 たまにはお気に入りの風呂敷に包んで、野外に持ち出すのも楽しそうです。 使い込むことで、漆の艶はどんどん増していきます。 しまい込まずに使い込む、これが漆とのつきあいかたの極意です。 《桃居》広瀬一郎 |
赤木漆器
親から子へ孫へ代々引き継がれる仕来り(しきたり)。 正月、節句、晴れの日に家族でお祝いする重箱は、 季節ごとの集いやホームパーティーにも活躍します。
風呂敷に包んで、野外に持ち出すのも楽しそうです。