重要文化財「花園法皇像」[はなぞのほうおうぞう]
後花園上皇賛 南北朝時代・14世紀 京都・妙心寺蔵
妙心寺開創を発願[ほつがん]した花園法皇(1297〜1348)の画像である。法皇は、黄褐色に染めた僧綱衣[そうごうえ]と袈裟[けさ]を着け、浅葱色[あさぎいろ]の指貫[さしぬき]をはき、左手に数珠[じゅず]を持ち、上畳[あげだたみ]に坐す姿に描かれ、内省的な眼差しが印象的である。図の上部には、妙心寺住持[じゅうじ](第9世)を務めていた雪江宗深[せっこうそうしん]の求めに応じ、後花園上皇[ごはなぞのじょうこう]が賛[さん]を書している。