おもな出品作 ※作品に寄せた言葉は、松井冬子自身による作品解説(抄)

《浄相の持続》2004年(平成16年)絹本着色、軸 29.5×79.3cm
財団法人平野美術館寄託
「私はこんなに立派な子宮をもっている」という攻撃的な態度は、自傷行為の原因となる防衛目的から発現した破壊的衝動である。私はこの女に対し自己投影し同一視している。また彼女の周りに咲く花々も、彼女に同調するように切断し、雌しべをみせびらかしている。私はこの作品に共感し、同調しうるであろう女性達に向けて作品を制作した。同調に関しての優れた能力は、卵をつくる、分身をつくる、という子宮を持つ者の強い特権であるからだ。