ワイナリー紹介
ナイアガラの滝で有名なオンタリオ州ナイアガラ地方は、カナダを代表するワイン産地でもあります。 カナダ最大の都市トロントから車で南西に約1時間半(滝からは30分ほど)、オンタリオ湖に面した一帯はナイアガラ半島と呼ばれ、ゆるやかな丘陵地に沿って広がるブドウ畑の先に、豊かに水をたたえるオンタリオ湖を臨む景勝地。のんびりとワインを堪能するのに絶好の場所です。
この地域の丘陵地形を形成しているのは、ナイアガラエスカープメントと呼ばれる断層。オンタリオ湖岸と並行するように高さ200mほどの段差が壁のように続いています。この断層が湖から吹く風を受け止め、湖畔から斜面地に広がるブドウ畑に新鮮な空気を送り込み循環させるので、夏は涼しく冬も冷えすぎない、ブドウ育成に適した環境を作り出しているのです。また、この一帯は昔海底だったとされ、ミネラル分豊富な水はけのよい石灰岩質をベースにした土壌。氷河期に浸食を繰り返した結果、多様な成分の土壌で組成され、畑ごとの個性を活かしたワイン造りが盛んです。
モントリオール出身で仏ブルゴーニュやボーヌで修行を積んだトーマス・バチェルダー氏が主宰する、シャルドネとピノノワール専門の醸造元。 冷涼気候のシャルドネ・ピノノワール造りに傾倒しており、カナダ(ナイアガラ)だけでなく、米オレゴンや仏ブルゴーニュでもワイン造りを手掛けています。
バチェルダー氏はナイアガラを代表するワイナリーの一つル・クロ・ジョルダンヌ(Le Clos Jordanne)での栽培管理責任者を経て独立。国際的なワインコンクールでの受賞歴も多く、英ワイン専門誌『the World of Fine Wine』誌上にて、北米のトップ10シャルドネの6位にランキングされたほか、ジャンシス・ロビンソン氏の選ぶカナダ産ベストワインの1本にも選出(Wilmer Vineyard Niagara Chardonnay 2010)されるなど、注目を集めている造り手です。