UKAWA NAOHIRO Portrait of a MEDIA THERAPIST1 Photo by Toshio Ohno(L MANAGEMENT)「WIRED」JAPAN VOL.38
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宇川直宏について
宇川直宏(1968年〜)は、1980年代末より映像作家、グラフィックデザイナー、VJ、文筆家、キュレーターなど多岐にわたる活動を展開するアーティストです。1990年代末より活動の舞台を現代アート表現にも拡張し、国内外で様々な作品を発表してきました。2010年には世界に先駆けてライブストリーミング・チャンネル「DOMMUNE(ドミューン)」を開局し、毎夜、多種多様なトーク、DJプレイ、ライブやトークセッション等を世界に配信し、国内外の先端的なアートシーンに大きな影響を与えています。宇川はスタジオで日々産み出される番組の撮影行為、配信行為、記録行為を、自らの“現在美術表現”と位置づけています。
UKAWA NAOHIRO Portrait of a MEDIA THERAPIST2 Photo by Toshio Ohno(L MANAGEMENT)「WIRED」JAPAN VOL.38
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UKAWA NAOHIRO Portrait of a MEDIA THERAPIST3 Photo by Toshio Ohno(L MANAGEMENT)「WIRED」JAPAN VOL.38
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展覧会について
本展では、13年間のDOMMUNEの膨大な番組アーカイブを紹介するとともに、それらの映像を素材として、絵画や立体作品など他のメディアに拡張・変換・創造し、“描く”という行為の歴史的なアップデートを図ります。
その過程で介在するのは、宇川自らだけでなく、日々の配信行為に纏わる視聴者と同じく、様々な年齢・多様な背景を持つ人々、そして人工知能。アーカイブの様々な可能性を探るとともに、近年広く普及し始めたジェネレーティブAI1による画像生成にも着目し、描くとは何か、今世紀的な作家性や作品のあり方とは何か、もしくはそこから創出される価値とは何かなど、“近代・現代・現在美術”を新たに捉え直すプロジェクトとなります。また、ブロックチェーン2、そしてスマートコントラクト3による所有や販売などのプロセスを独自考察し、伝統的なメディアである絵画と同時に、NFT作品4の制作も行います。また会期中には美術館を舞台としてライブ・ストリーミングを行い、さらなる情報の蓄積を目にしながら番組に参加することが可能です。
毎日大量の人々が行き交うプラットフォームであり、芸術/文化情報の泉源であるファイナルメディア「DOMMUNE」を、様々に変換し時空を錯綜しながら眺める試みは、仮想空間と物理空間の交通、ユビキタス5とモバイルによる超分散的サイバー空間の投影など、Web3.06以降の社会を取り巻く様々な問いを、更に深める機会ともなるでしょう。
1「生成AI」。画像や動画、楽曲やプログラムのコード、文章などクリエイティブな成果物を生成するための人工知能。
2情報通信ネットワーク上の取引記録を、暗号技術を用いて処理・記録するデータベースの一種。改ざんが非常に困難で仮想通貨等に応用されている。
3ブロックチェーンシステム上の概念。あらかじめ設定されたルールに従って、第三者を介さずにブロックチェーン上の取引を自動的に管理する。
4NFT(ブロックチェーンを利用して発行する非代替性の暗号資産)の技術を活用し唯一性や所有権を証明できるデジタルアート。
5通信インフラの整備や端末の普及によって場所を選ばずにインターネットに接続し情報収集やサービスの利用が行えること。
6プライバシーやセキュリティなど問題を解決するために構想された、ブロックチェーンなどの技術によって実現する「次世代の分散型インターネット」の概念。
DOMMUNE TEROP ARCHIVES1 Designed by UKAWA NAOHIRO ※画像写真の無断転載を禁じます
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