2024年1月11日(木)から3月10日(日)まで、パナソニック汐留美術館にて「開館20周年記念展/帝国ホテル二代目本館100周年 フランク・ロイド・ライト―世界を結ぶ建築」が開催されます。
四半世紀ぶりの本格的なライト回顧展。全7セクション、41のストーリー、アメリカ他より借用する
フランク・ロイド・ライトによる肉筆のドローイング39点を含む資料約390点(写真含む)で構成します。
アメリカ近代建築の巨匠フランク・ロイド・ライト(1867‒1959)。「カウフマン邸(落水荘)」や「グッゲンハイム美術館」で知られるライトは、「帝国ホテル二代目本館」(博物館明治村に1976年、一部移築保存)や「自由学園」を手がけ、熱烈な浮世絵コレクター・ディーラーの顔も持つ、日本と深い縁で結ばれた建築家です。
本展はケン・タダシ・オオシマ氏(ワシントン大学教授)とジェニファー・グレイ氏(フランク・ロイド・ライト財団副代表、タリアセン・インスティテュート・ディレクター)を迎えて日米共同でキュレーションを行ない、ライトが日本で実現した大作、帝国ホテル二代目本館が1923年の竣工から100年を迎えるのを機に、グローバル・アーキテクトの先駆としてライトを紹介します。両氏が参画した2017年のニューヨーク近代美術館における展覧会「フランク・ロイド・ライト生誕150周年:紐解かれるアーカイヴ」に続いて、本展はコロンビア大学エイヴリー建築美術図書館で近年大きな成果を上げつつあるアーカイヴの調査研究が基となっております。同図書館は、ニューヨーク近代美術館とともに、2012年にフランク・ロイド・ライト財団から図面をはじめとする5万点を超える資料の移管を受けました。膨大な資料は、建築はもちろんのこと、芸術、デザイン、著述、造園、教育、技術革新、都市計画に至るライトの広範な視野と知性を物語っています。
展覧会では、本邦初公開となるライトによる華麗で精緻なドローイングを展示の中心とし、帝国ホテルを基軸とした7つのセクションを横断的にご覧いただくことで、ライトが追求した、人と自然と建築の関わり、多様な文化との交流、社会の理想といったテーマが浮かび上がってくることでしょう。
世界を横断して活躍したライトのグローバルな視点は、21世紀の今日的な課題と共鳴し、来るべき未来への提言となるはずです。
《フランク・ロイド・ライト、タリアセンにて》 1924年 コロンビア大学エイヴリー建築美術図書館フランク・ロイド・ライト財団アーカイヴズ蔵 ※画像写真の無断転載を禁じます
フランク・ロイド・ライト 《クーンリー・プレイハウス幼稚園の窓ガラス》 1912年頃 豊田市美術館蔵 ※画像写真の無断転載を禁じます
フランク・ロイド・ライト 《帝国ホテル二代目本館(東京、日比谷)第2案 1915年 横断面図》 コロンビア大学エイヴリー建築美術図書館フランク・ロイド・ライト財団アーカイヴズ蔵 ※画像写真の無断転載を禁じます
フランク・ロイド・ライト 《大バグダッド計画案(イラク、バグダッド)1957年 鳥瞰透視図 北から文化センターと大学をのぞむ》 コロンビア大学エイヴリー建築美術図書館フランク・ロイド・ライト財団アーカイヴズ蔵 ※画像写真の無断転載を禁じます