G−Callサロンには、ウィーンの至宝ベーゼンドルファーのヨハン・シュトラウスモデルがあります。ベーゼンドルファーは1828年創業の欧州屈指の老舗ピアノメーカーです。フランツ・リストの激しい超絶技巧の演奏に唯一耐えたピアノとして、その名を世に知らしめましたが、長い歴史の中で生産された台数は世界で約5万台にすぎません。
今回、坂本真由美さんと當山通子さんのコラボレーションにより、ベーゼンドルファーを使用した魅惑のひとときが実現する運びととなりました。
通常のコンサートホールでは演奏者はお辞儀と演奏をするだけですが、G−Callサロンでは少人数の聴衆が演奏者の息遣いを耳元に感じながら、まるで宝石箱をそっと開けた時のような美しい旋律とソプラノの透明な響きを愉しんでいただけることでしょう。曲目も、ベーゼンドルファーの魅力を余すところなく引き出す選曲を心がけました。
ピアノと坂本真由美、そして當山通子。この麗しい〈三人の主役〉によるトリオの演奏をどうぞご堪能ください。春はすぐそこまで来ています。
【プログラム】
ヘンデル :ラルゴ Ombra mai fu(largo)
モーツァルト:すみれ Das Veilchen K. 476
シューベルト:野ばら Heidenröslein D 257
即興曲 変イ長調 D 935-2 Impromptu As-Dur D 935-2
シューマン :くるみの木 Der Nussbaum op. 25-3
ブラームス :ひばりの歌 Lerchengesang op. 70-2
間奏曲 イ長調 作品118-2 Intermezzo A-Dur op. 118-2
R. シュトラウス:乙女の花 „Mädchenblumen“ op. 22
J. シュトラウス:こうもり aus „Die Fledermaus“
(曲目の変更もございますのでご了承ください)
【出演者プロフィール】
○坂本真由美(Mayumi Sakamoto)ソプラノ
東京芸術大学声楽科卒業。ドイツ・フランクフルト州立音楽大学修士課程リートオラトリオ科に留学、首席で卒業。
国家演奏家資格取得。声楽を黒川綾子、日比啓子、梶木喜代子、故タッシュ・オールソン、ハイドルン・コルデス、ギゼラ・ポール、リート解釈法をライナー・ホフマン、チャールズ・スペンサー宗教歌唱法をハンス・ヨアヒム・エアハルト各氏に師事。
ドイツ、ルーマニア、ハンガリー、シンガポールにてソロリサイタル。2013年よりルワンダ在住。2014年7月、東京にてピアニスト大竹淳子氏とオーボエ奏者の辻功氏とリサイタル開催し、音楽之友に好評が掲載される。また、クラッシック音楽の普及に努め、2014年1月及び12月、ルワンダ・キガリのセレナ・ホテルでそれぞれトルステン・ラルビック氏、シュテファン・ラーム氏とコンサートで演奏し、現地の新聞やラジオにも大きく取り上げられる。2015年CDデビュー。
2014年から東京にてルワンダ・コーヒーコンサートを開催。日本とルワンダの文化交流にも貢献。
二期会会員。ドイツ歌曲研究会ノイエ・クレンゲ会員。
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當山通子 |
○當山通子 (Michiko Toyama)ピアノ
東京学芸大学および、同大学院修了。ロータリー財団奨学生として渡独し、デュッセルドルフ・ロベルト・シューマン音楽大学歌曲伴奏科を、ドイツ国家演奏家資格を取得し修了。
帰国後、シューベルト《美しき水車小屋の娘》、シューマン《詩人の恋》 《リーダークライス 作品39》等の演奏会に出演。特にライフワークとするドイツ歌曲伴奏の幅広いレパートリーをもつピアニストとして、活発な演奏活動を行っている。
これまでにピアノを上原興隆氏に、ドイツ・リート解釈及び伴奏法を三上かーりん、クリスティアン・デ・ブロインの各氏に師事。現在、4つの合唱団の専属ピアニスト。ドイツ歌曲研究会 ノイエ・クレンゲ会員。東京学芸大学非常勤講師。