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「朝暾曳馬図」 英一蝶 江戸時代(17世紀)
静嘉堂文庫美術館蔵 【全期間展示】 「写真の無断転載を禁じます」 |
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「花王」 鈴木春信 明和4〜6年(1767〜69) 静嘉堂文庫美術館蔵 【前期】 「写真の無断転載を禁じます」 |
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「四美人やつし車引」 喜多川歌麿 寛政5年(1793)頃 静嘉堂文庫美術館蔵 【後期】 「写真の無断転載を禁じます」 |
浮世絵の「浮世」は、もとは「憂世」と書きました。中世までは、憂いことの多い世の中を悲観する概念でしたが、江戸時代に入りこうした厭世的なものではなく、経済生活を確立しつつあった庶民のエナジーによって大きく変化し始めます。 “はかないこの世を享楽的に生きよう”という“浮世の概念”が誕生します。
絵画においても、日常生活は画題となり、庶民も絵を買い求め、絵師たちは多彩な活動を始めたのです。時代を写す鏡のような風俗画や浮世絵の誕生はその最たるものといえるでしょう。
本展では、静嘉堂の誇る重要文化財「四条河原遊楽図屏風」など近世初期風俗画のほか、軽妙洒脱に江戸の風俗を描いた英一蝶の「朝暾曳馬図」を修理後初公開します。また静嘉堂の浮世絵といえば、平成8年、22年、30年に公開した幕末の人気絵師・国貞の錦絵画帖ですが、本展では秘蔵の浮世絵版画を、錦絵誕生以前から春信、そして黄金期の
歌麿、北斎、近年人気の国芳まで通史的に展示します。これらは昭和52年、静嘉堂文庫展示館開設当初にごく一部を
公開していますが、平成4年当館開館以後、初公開となります。
加えて、明治末期、海外向けに日本美術を紹介した豪華画集『浮世絵派画集』(審美書院)に掲載された「男爵岩崎彌之助君所蔵」の肉筆浮世絵などを初めて展示いたします。江戸時代初期の風俗画から浮世絵に溢れる、江戸時代の人々のエナジーを、静嘉堂秘蔵の名品でご堪能ください。
本展は本年4月11日開幕予定であったものを、会期を変更して再開するものです。
※ご招待券の発送は会期開始後となる場合がございます。予めご了承ください。