春の越前海岸からお届けする磯の香りが仄かに漂う滋味深い味わい
◆自然の豊かな恵み、越前町の春わかめ
〜春の海 終日のたり のたり哉〜 与謝蕪村
蕪村が詠んだ叙景のようにうららかに晴れた春朝、わかめ漁は始まります。早朝に「板船」と呼ばれる筏に乗って行われる伝統漁は、波の穏やかな日にしか行いません。初春の陽射しが眩しい海面を箱眼鏡で覗き込むと、そこには繁茂するわかめが穏やかに揺らめいています。板船を器用に操りながら長い柄の鎌を海底まで沈め、わかめを根本から刈り取ってゆきます。瑞々しくしなやかな天然わかめは越前海岸が育む滋養をたっぷりと蓄え深い緑の色彩を放っています。3時間ほどで板船は収穫したわかめでいっぱいになり、陽が昇りきらない午前の間に帰港し春の便りを浜に持ち帰ります。
◆粉わかめは自然との対話
真水で揉み洗いを繰り返し塩と砂を落としたわかめを浜辺一面に広げ、昼過ぎまで天日で干します。浜辺が深い緑に染まる光景は磯の香りと共に春の訪れを告げます。春の陽を浴び浜風に吹かれ完全に水分の抜けたわかめは手作業で揉まれ、粉状に姿を変え一本一本瓶詰めされてゆきます。瓶の中に隙間なく詰める手間がパリッとした食感と仄かな磯の香りを長持ちさせるこだわりです。全ての作業が終わるころには辺りはすっかりと夕闇に包まれ、寄せては返す波音だけが静かに時を刻みます。越前町の地形とこだわり抜いた手作業で仕立てられた粉わかめは、春の浜辺に息づく自然の恵なのです。
<内容量>
粉わかめ[150g]
<賞味期限>
出荷日+常温6ヶ月