東農園(五代庵)
梅干しで繋ぐ縁で長いおつき合いを
昔の諺に「友人と梅干は古いほど良い」とあります。
梅干しは長く漬けたもののほうが味が良く、
友人は昔から付合っている人ほど気心が知れ信頼できることから、
共にしわが出来るまでおつき合いが出来ることを願う意味が込められています。
私たちはおいしい梅干しをつくり続けて、日本のそして世界の人々に喜んで頂けるよう
日本一の梅の産地を守り続けて参りたいと考えております。
梅を通じて、ご縁を頂いておりますお客さまお一人お一人と、今後も変わりませぬご愛顧をお願い申し上げます。
紀州南高梅とは
読み方は「きしゅうなんこううめ」。梅の高級品と言われています。
梅生産量日本一の和歌山県は梅の栽培面積あたりの梅収穫量が全国平均の約2倍以上となります。
日本の南部で山が多く、どちらかといえばやせ地ですが、
排水の良い土壌で梅の木は育ち、黒潮がおどる温暖な気候と日照時間が長い所でも有名です。
ほとんどがゆるやかな丘陵地帯で占められた和歌山県の中央部に位置する
「みなべ町」で 昭和20年代に誕生した南高梅。
このみなべ町で収穫できる高級梅干しである紀州南高梅は、
完熟したうめの実が自然に落下するのを待って収穫するため、フルーティーで香りが高く、
果肉が厚く、クエン酸などの有機酸が豊富で、やわらかいことが特徴的な優良品種です。
知って得する「梅の力」
「クエン酸が健康にいい理由は「クエン酸サイクル」」
ノーベル賞学者・クレブス博士の「クエン酸サイクル」理論をご存知ですか?
私たちが毎日摂取する食物が体内でブドウ糖に変わり、クエン酸をはじめその他の有機酸に変化してエネルギーとなり、
脂肪や乳酸を分解し、またクエン酸にもどる仕組みを解明されたものです。
いわば車でいえば燃料がないと走らない様に、クエン酸のおかげで私たちは健康を維持しています。
毎日食事を取るだけでなく、梅やお酢や果物からのクエン酸を積極的に摂り入れることで、栄養バランスが整います。
五代庵の梅干しへの想い
忙しい人がとても多くなった現代。
食事を取る時間もままならないほど働き、休日といえば趣味に付き合いに忙しい。
夕方に家に帰り、家族とともに食卓を固める人たちはどれほどいるのでしょうか。
たとえ一人暮らしであっても夫婦二人ででも、心地よい空間での食事と言う時間はとても重要な気がします。
それと・・・、気持ちのこもった料理。
いくら高級食材を使っているものでも、出来合いの料理より、家族が作る普段の料理の方が美味しく感じるのは、作り手の顔が見えているから。
口から体に入っていくものだから、食べ物には目には見えないぬくもりが表れています。
梅干しも同じと紀州梅専門店である五代庵は思っています。
五代庵は紀州梅を漬け込みの職人たちが毎日梅と向き合い、こだわりの製法を守りながら、一個一個大切に漬け込み熟成させています。
漬け込む作業に他社の何倍もの時間がかかったとしても、すべてはお客様のために。
「種までおいしい」という言葉が職人たちの明日への活力になっています。
おいしいごはんとみそ汁に梅干し。そんな日常のお客様が作り出すあたたかい食卓の脇役でありたいと思っています。
梅干し商品が出来るまで
洗浄
樽貯蔵された梅を洗浄していきます。
ここでも、皮破れや形の悪いものは選別されます。
洗浄には地下水を用い、紀州備長炭できれいに濾過された水を使用しています。
漬け込み
年間約1,000万粒以上出荷されている紀州五代梅はこだわりの減塩製法を用いることでその美味しさを引出しています。 それは30年使い続けている漬液の中で、直接塩を抜く脱塩方法です。梅本来の味を損なわず濃厚な梅のエキスを存分に吸い込む事で種まで美味しい梅干しに仕上がります。
そしてさらに、30 〜40日の漬け込みの間に3回に分けて味のせをしていきます。
成分・官能・菌検査
漬け込み30日後、品質管理課で調味液と梅干しを成分・官能・菌検査します。
官能検査とは、検査官3名が梅干しの外観・色調・風味に異常がないか試食して確認する事を言います。
パック詰め
検査をクリアした梅干しは、最終5度目の選別をし、計量、パック詰めと作業が進みます。
パック詰めは機械ではなく、薄皮が破れやすいA級梅干しはすべて手作業で行われています。
そして、きれいに化粧箱に入れられ、さらに梱包されます。