1994 年(平成6年)の酒税法改正で最低製造数量が引き下げられたのを機に、宮下酒造はビール製造を開始しました。当時、国内にはビール製造に関する情報が少なかったため、ビールの本場・ドイツを何度も訪れビールについての勉強をしました。原料や機械を輸入し、ブラウマイスターと呼ばれる醸造技師を招いて指導を受け、翌1995年7月、全国で9番目、中国地方では初となる地ビール「独歩」を発売しました。麦芽(モルト)やホップ、ビール酵母はドイツの厳選素材、水は日本酒の仕込みにも使っている旭川の伏流水を地下 100mからくみ上げて使用。熱処理をせず、酵母入りの新鮮さが特徴です。ビール造りにおける発酵は上面発酵と下面発酵がありますが、「独歩」は低い温度でゆっくり時間をかけて味わいを生み出す下面発酵を主に採用しています。丸一日かけて仕込みを終えた後、10℃前後で2週間発酵させ、さらに温度を下げて熟成に1カ月。出荷までには 45 日くらいかかります。原点となるブラウマイスターの教えを守りつつ。基本を忠実に行うことはもちろん、酵母の活性が良くなるよう 30年前の資料を読み解き、仕込み方法を見直すなどして改良を重ねています。
独歩ビール 飲み比べセット