オーストリアワイン セナー

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オーストリアワイン専門店のセナー監修。
ウィーンからハプスブルク家縁のスパークリングワイン、
こだわりのオーストリアワインを厳選しご紹介します。

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こだわりのオーストリアワイン

古城や田園風景が広がる古き良きヨーロッパの風景を残す一方、都市部では最新の建築物と昔からの伝統的な建築物が建ち並び新たな表情をみせる。そんな現在のオーストリアを象徴するような4つのワイナリーから、厳選されたワインをお届けいたします。

ワイン王国オーストリア

オーストリアのブドウ畑の総面積は51,000ヘクタールあり、ほとんどが国土の東部と南東部に位置しています。ここで造られるワインのうち、圧倒的に大きな割合を占めるのが白ワイン用の品種です。 しかしながら最近では、13品種からなる赤ワインも、ブドウ畑の30%から産出されるようになりました。

オーストリアのワイン生産地域は、フランスのブルゴーニュ地方と同じ、緯度47度から48度の間の、温暖な気候帯に位置しています。暖かくて晴天が続く夏と、日中は日照時間が長く穏やかで、夜間が涼しい秋が、これらの地域の大半における典型的な気候です。
オーストリア東部では、年間降水量は約400mm、シュタイヤーマルク州では800mmを越えることも珍しくありません。それぞれの地域のミクロ・クリマ(微気候)に大きな影響を及ぼすのは、太陽光線を反射し、大きな寒暖差を和らげるドナウ川と、秋になると湖沿いに霧を発生させて貴腐ブドウを生み出すノイジードラーゼー湖です。

ノイジードラーゼー湖のあるブルゲンランド州は、シトー派修道士の時代から常に銘醸地であり続けた伝統的産地であり、特に湖の東西を囲む州北部は、極上貴腐ワインのトロッケンベーレンアウスレーゼの故郷として名高い地域です。

最大のぶどう栽培面積を有するのはニーダーエスタライヒ州のヴァインフィアテル地方で、ゼクトの原酒(ベースワイン)の産地として知られています。ブドウ畑の大半は、海抜200m近辺にありますが、ニーダーエスタライヒ州では400mの高さまでブドウが栽培されています。最も高地のワイン生産村はシュタイヤーマルク州にあり、標高560mです。

ぶどう品種

オーストリアで造られるワインのうち、圧倒的に大きな割合を占めるのが白ワイン用の品種です。しかしながら最近では、13品種からなる赤ワインも、ブドウ畑の30%から産出されるようになりました。
オーストリアは国際的に知られたリースリング、ピノ・プラン、シャルドネ、ピノ・ノワール、メルロ等の品種に適した素晴らしい畑を数多く有しています。さらにオーストリアは地場品種の宝庫であり、白品種のグリューナー・ヴェルトリーナー、ヴェルシュリースリングや、赤品種のツヴァイゲルトなど、非常に高く評価された地場品種が個性的なワインを生み出しています。

代表的なオーストリア地場品種
☆グリューナー・ヴェルトリーナー:オーストリアの栽培面積の1/3以上を占める、オーストリアを代表するぶどう。軽い柑橘と白コショウ風味のスパイス感が特徴のフレッシュな辛口白ワインとして高く評価されています。幅広い食材に合うが、軽いタイプは魚の塩焼き、蕎麦、山菜などの和食、リッチなタイプはエスニック料理との相性が抜群。
☆ヴェルシュリースリング:白品種として、グリューナー・ヴェルトリーナーに次ぐ栽培面積を有し、ゼクト(スパークリングワイン)のベースワインとなっています。辛口のヴェルシュリースリングはスパイシーな爽やかさを特徴とし、青リンゴ、シトラス、そしてドライハーブの風味を放っています。また、ブルゲンランド州ノイジードラーゼーでは素晴らしい甘口のトロッケンベーレンアウスレーゼに変容します。
☆ゲルバー・ムスカテラー:15世紀から栽培されてきた、黄金食の果皮を持つミュスカ・ブランの変異種。砂や小石の土壌を好みます。カビや霜の害に遭いやすいため、栽培面積は少ないが、地場品種が注目される中、最近復興の兆しを見せています。シュタイヤーマルクでは中程度の重さの土壌で、よりパワフルなスタイルの辛口ワインになります。
☆ツヴァイゲルト:赤品種として最も沢山栽培されている交配品種。愛らしいチェリーのアロマ、深い果実味と穏やかなタンニンと程よい酸味を呈し、バランス良いワインとなります。ノイジードラーゼーでは希少価値の高い赤のベーレンアウスレーゼが作られています。

オーストリアワインの特徴

ヨーロッパで最も個性的なワインがオーストリアで作られていることをご存知の方はどれくらいいるでしょうか。オーストリアワインを全く知らない方は、ドイツワインと似ているんだろう等と想像される向きもあるでしょう。

実は等級や法律こそ、ドイツと似ているものの、ワイン自体はもっとドライでボディのあるものが多く、タイプとしてはフランスの白ワインに近いのです。ちなみにオーストリアのぶどう栽培地域は、緯度的には、ブルゴーニュとほぼ同位置にあります。

またオーストリアはワイン生産国の中で、世界生産量の1%という、量的には小さなワイン王国ですが、ヨーロッパ中央の各種大陸性気候がぶつかり合う地域にあるために気候が複雑であり、そのために生産されるワインは実に多数の品種と個性のあるものとなっています。

大陸性気候、ミネラルをタップリ含んだ土壌、オーストリア独特の品種がみずみずしく風味豊かなオーストリアワインの個性を生み出したのです。オーストリアワインにみられる独特の冷涼気候のニュアンスはまた、極めてエレガントで爽快なゼクト(スパークリングワイン)にも見出せます。
オーストリアは、多くのワイナリーが非常に丁寧な作り方をしているので、「小さな国に偉大なワイン」と評価されるように、ワイン大国のフランスと肩を並べる品質を誇っているのです。

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オーストリアワインの歴史

代表的な栽培地区であるブルゲンランドでは紀元前約700年の頃からワインを飲んでいたと言われています。また世界初の公認の貴腐ワイン(トロッケンベーレンアウスレーゼ)もオーストリアで収穫されたのです。

その後16世紀には既に高品質のワインの生産に取り組み、貴腐ワインは各地の王侯貴族のために輸出されていました。18世紀の女帝マリア・テレジアの統治時代にワイン文化の再建がすすめられ、またヨーゼフ皇帝の統治下では、ぶどう栽培者が自家製ワインを自分の家で売ることが許可されました。これが世界的に有名なホイリゲの所以なのです。

かってウイーンに住んでいたモーツアルト、ベートーヴェン、ハイドン、シューベルト、ヨハン・シュトラウスなどの音楽家達とワインは切り離すことができないものです。彼らはワインを愛していました。ワインは彼らが良い楽想を思い起こすきっかけを作ったことでしょう。

ウィーンにあるシェーンブルン城、ベルヴェデーレ宮殿他多くの美しい離宮、そしてホーフブルクなど、ハプスブルクの華やかな歴史の舞台の中で繰りひろげられた多くの晩餐会や舞踏会で極上のワインが珍重、愛飲されたことでしょう。また甘く華麗な最高の貴腐ワインのグラスを手に哲学的な思索にもふけったことでしょう。