Robbe&Berking
1874年創業のドイツ老舗銀食器メーカー≪R&B≫の
沿革
1874年創立で、デンマーク国境に近いフレンスブルク周辺のみで知られていたささやかな工房は、今日ではドイツ最大の銀食器製造会社となり、同時に銀器の同義語として世界的に通用するほどに成長したのです。
初代の銀細工師ニコラウス・クリストフ・ロッベとその娘婿ロベルト・ベルキングは、年々その匠の技の賛美者を増やし、顧客を集めることに成功しました。しかし、ロベルト・ベルキングが、その壮年期の1908年にフレンスブルクの入り江で溺死したことは、好調な事業への蹉跌となりました。しかしその時、家族としての意識と責任感がそれを救います。若くして未亡人となったロベルト・ベルキングの妻は4人の子供を抱え、当社は年老いた父を支えながら、後にはその小さな工房の経営を一人で切り盛りするようになるのです。そうして1922年、彼女はその役目を長男テオドール・ベルキングに委ねます。
その後36年間築かれ続いた事業は、第二次世界大戦で一時中断されますが、祖父の名を継いだ4代目ロベルト・ベルキングが受け継ぎます。彼が生み出す数多くのデザインによりRobbe&Berking社の製品は、その後40年をかけて業界で最も美しい製品シリーズの一つと数えられるまでになりました。また、販路も全ヨーロッパ、さらには世界各国へと拡大していったのです。
現在は、5代目オリバー・ベルキングがこの名高い銀器手工業の伝統を受け継いでいます。
ヨーロッパの名立たる博物館には、フレンスブルクのRobbe&Berkingが生産したシルバー・カトラリーが現代銀細工工芸の優れた一例として展示されています。国際的な一流レストランやホテル、ヨルダン王室、アガ・ハーンのパリ宮殿、クレムリンの4つの迎賓館、ベルリンの首相官邸でRobbe&Berking社の銀食器が使用されています。
商品のこだわり
1874年創立のRobbe&Berking社は、様式に忠実なそのデザインと最高の職人技術による加工品質を特徴としています。家族の中で幾度となく繰り返されてきた「よそはもっと安く作るかもしれないが、それが私たちのものより優れているはずがない」という初代の言葉は、5代目となった今日も基本の信念として変わらず生きています。
ドイツでの企業地位
Robbe&Berking社は日本では馴染みがありませんが、ドイツのブランド企業ランキング30社中、17位に位置しています。1位は時計メーカーA.ランゲ&ゾーネ、以下4位ポルシェ・10位マイセン・16位モンブランと日本でも有名なブランドが並んでいます。17位以下では21位ロルフ・ベンツ、26位ローゼンタール・28位ホテル・ケンピンスキー等が名を列ねています。(経済誌Wirtschafts Woche 2007年12月調査)