商品開発ストーリー
失敗から生まれた、海の生ハム。
那智勝浦はマグロの港。主役はいつもマグロ類でした。しかしその中にカジキ類(メカジキ、マカジキ、クロカジキ)も相当数いるのも事実。ただ港ではマグロは魚種ごとにサイズごとに呼び名が決まっているのに、カジキはその他の魚と共に「長物」として一括りの扱いでした。
そんな折に、弊社の𦚰口社長がイタリアに「マグロのハム」があることを知り、マグロのハム作りに勤しみ始めました。来る日も来る日もマグロを使ってハムの実験です。しかしクロマグロでも駄目、メバチでも駄目、色々実験して失敗の連続でした。魚ですから腐敗しやすく、目を離すと腐りだす、加熱すると硬くなる。そんな中で、その他魚種になっていたカジキに注目し、カジキでハム製造の実験を始めました。が、何日も何ヶ月もかかってもハムはできませんでした。中途半端なハムの出来損ないが工場の中に山となっていきます。しかし、「ん?」これはハムではないが、生ハムみたいじゃないか!うそのような本当の話。実は生ハムは、ハム作りの中の失敗から生まれた商品だったのです。