カナール
当店は創業明治44年の老舗料亭より端を発した鴨料理専門店です。
神話の国出雲では、鴨を美味しく食べる文化がありました。
島根の宍道湖は、有数の鴨の飛来地。昭和の初期には、祝い事や安全祈願の神事などに、アワビの殻の中で鴨肉を焼いたり、アワビの肝を入れた出汁で鍋風にしたりする「鴨の貝焼き」が振る舞われていたとのこと。そしてこの鴨料理を囲み、夜な夜な宴に興じたとう何ともお洒落な文化がありました。
また、当時の魚屋さんの店先には当たり前のように鴨肉が並んでいましたが、今日では水鳥の生息地に関する国際条約のため宍道湖の鴨を捕獲できなくなってしまい、鴨がよく食べられてたなんて、島根県民でも知られていません。
創業明治44年老舗料亭(創業当時は小泉八雲が立ち寄ったとされる茶店。仕出し料理魚屋を経て料亭「柳橋亭」となる)の4代目吉一が昭和初期に「鴨の貝焼き」を名物にしていた八雲本陣で修行をし、鴨料理の美味しさに魅了され魚屋でありながら、鴨料理を提供していました。その後5代目保教が、まだ冷蔵や冷凍の宅配便がない昭和60年頃に、発泡スチロールの箱に保冷剤を入れ、鴨肉、鴨つみれ、料亭スープ、ネギ、ゴボウ、椎茸をセットした「鴨鍋セット」をゆうパックで全国発送を開始した。(日本初の鴨鍋通販)
そして、私こと6代目健治が鴨コンシェルジュとして、この鴨を美味しく食べるお洒落な文化を、今に復活させ、美味しい鴨肉を飼育することによって、島根県のどこでも鴨料理が食べられる鴨県計画を秘かにに企む秘密結社 鴨専門店カナールを平成5年に創業いたしました。
どうぞこのこだわりの詰まったカナールの鴨料理をご堪能ください。
有限会社カナール 代表取締役 高木 健治