アルベール・ボクスレ
(Domaine Albert Boxler)
アルベール・ボクスレは、伝統的なスタイルでワインを造る家族経営の小さなドメーヌで、1946年、初めてボクスレの名でワインを生産した。ワインラベルには、初代当主アルベールのいとこが初ヴィンテージにデザインしたクラシックなデザインが現在でも使用されている。
ドメーヌがあるニーデルモルシュヴィル村は、コルマールから北西に10キロ程離れた、標高約300メートルの小さな村。この村の北側にはグランクリュ・ソンメルベルグ(意味は夏の山)が広がっている。ドメーヌからも眺められる南向きの急斜面畑で、一番高いところは、標高約400メートルにも達する。ボクスレは、傾斜が約40度もある最上部の畑の他、いくつかの区画を所有し、リースリング、 ピノグリ、ピノノワールを品種ごとに植えている。土壌には大きな花崗岩の塊が多く存在する。標高が高く、急斜面、そして花崗岩が多いソンメルベルグの畑からは、豊かなミネラル感と酸味が特徴のワインが産出される。また、隣村のトゥルクハイムには、ボクスレが所有するもうひとつのグランクリュ、ブラントがある。日当たりの良い穏やかな丘陵畑で、「龍が下りて焼いた場所」という言伝えがあるほどブドウが熟す 暖かい場所として知られる。ソンメルベルグと異なり、ブラントは砂礫の花崗岩質土壌。大きな花崗岩は見られない。リースリング、ピノグリ、ゲヴルツトラミネール、ミュスカの他、ピノブラン、シルヴァネールなども植えられ、良く熟したブドウから、リッチな味わいのワインが産出される。